To Far Away Times

間接的自己紹介

穴あけパンチ

小生がまだ幼きころ(今も精神は幼いが)、穴あけパンチのことをただパンチと呼んでいた。それから幾星霜、小生も僅かばかりではあるが知識というものをこの小さな頭の中にしまい込んできた。長年携えてきたこのくたびれた鞄の中には、様々なパンチがある。それらのパンチと区別をつけるために、あのパンチのことをわざわざ穴あけという言葉を付け加えて、穴あけパンチと呼ぶようになった。穴あけパンチには簡易なものからオプションがついた便利なものまでそのバリエーションは様々である。小生の穴あけパンチのイメージは、Mr.2ボンクレー(ベンサム)のつま先で壁に穴を開けたキックを想起させる(キックじゃん)。

初めて出会った穴あけパンチはとても簡易なものだった。紙を半分に折って紙の中心を炙り出し、目印に合わせてパンチする。その発想はなかったわと涙もちょちょぎれる騒ぎであった。それから暫くして、ある1つの機能が備わった穴あけパンチに出会った。側面に定規的なものが格納されていて、それを紙に合わせてのばすと、紙を半分に折らずに穴を開けられるものだ。革命的穴あけパンチである。今では一般的になっているものだとは思うが、紙を折ってから穴を開けるという固定観念を覆した、正にパラダイムシフトである。

そんな穴あけパンチが(革命的穴あけパンチが)あるにも関わらず、側面の定規的なものを使わずに、紙を半分に折って穴を開けている人がいる。使い方がわからないから使わないのか、そもそも存在を知らないのか。(一度小生がレクチャーしたことがあるので知らないというよりは忘れていると言った方が正しいか)

身近に便利なものがあるのに、意固地になって使わなかったり、そもそもそんなの知らない、といったものがたくさんあるのかもしれない。今日はそんなお話。