To Far Away Times

間接的自己紹介

こちら側のイメージと向こう側のイメージ

コンビニでリラックマのコンドームを見かけたことは、自分の人生の中でわりとショッキングな出来事の1つである。清楚系とは違うけども、性欲とはあまり結びつかないキャラクターが何食わぬ顔をしてパッケージを飾っているのを見て、複雑な気持ちになった。クラスの女子がAVに出演していることを知った時よりもその戸惑いは大きい。ちなみにクラスの女子がAVに出演しているかどうかは知らない。実際にしているかもしれないし、1人もいないかもしれない。でももしクラスの女子がAVに出演していたとしても、それはまぁそれなりの理由があるのだろうし、納得できる気がする。しかしリラックマというとわりとパブリックなイメージとしてゆるキャラみたいな感じで定着しているし、そのイメージは誰かが決めたものである。そのため、コンドームのパッケージになることもその誰かが決めているということになる。リラックマ自身が決めているわけではない。その決定の意思みたいなものに戸惑いを感じるわけだ。それはリラックマサイドの思惑と、俺のリラックマに対する(勝手な)イメージの乖離が生み出したものと言えるだろう。

乖離について。自分は女ではないのでこれは全くの想像にすぎないし、その想像がもしかしたら百害あって一利もない可能性も否定できないわけだけど、想像というのは止められないものである。例えば胸のかたちが良い人が、胸のかたちが良く見える服をきた場合、その女性はなにを思ってそのような格好をするのか。そこには多かれ少なかれ自分から見た自分への認識と、他者から見た自分への認識のずれが起こることだろう。アイデンティティの部分的な崩壊が起きている。具体的に言えば、自分はただ可愛いと思って着ていても、他者からは男を掴まえる為の手段に見えるかもしれない、といったような。

しかしこういうものは多少の差こそあれあらゆる場面で起こる。その差に気づき、その差を無理に埋めようとせず、その差があることをお互いがただ認識するだけでも、人生は幾分スムーズに進むのかもしれない。